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セレブスタイリストのLaw Roach(ロー ローチ)、平凡やスタンダードとは程遠い人物である。ニューヨークやロサンゼルス育ちの人間なら得ることができたようなファッション業界とのつながりをシカゴ南部で育った彼は持たない。あるのは自分自身で培ったヴィンテージへの情熱だった、ローチは自分の友達を相手にトランクショーを行うことからスタートし、徐々に規模を拡大、2009年にはシカゴに自分の店 Deliciously Vintage をオープンさせる。店がカニエ ウェストのようなファッションアイコンの目に留まった時、ローチはスタイリングの道を追うべきだと認識した。その後、彼はロサンゼルスに拠点を移し、第二章の幕が開ける。今日、彼の顧客リストにはセリーヌ ディオン、ゼンデイヤ、アリアナ グランデ、ティファニー ハディッシュ、ジェシー・Jら錚々たるセレブたちが名を連ねる。2017年にはアフリカ系アメリカ人スタイリストとして初めてハリウッド・リポーター誌の Stylists & Stars号の表紙も飾った。今回ルイーザヴィアローマは彼へインタビューする機会を得た。

fLAWless : ロー ローチにインタビュー - Law-roach

僕のモットーは “who gives a fuck?”

“イメージアーキテクト”という造語を作られたそうですがそれはどうして?

僕がやっていることって、単にスタイリングや服選びだけじゃなくって、プラスアルファな部分があるって考えているんだ。僕にとっては、あるプロセス、それは頭の中でイメージすることなんだけど、そのプロセスが建築家の仕事にすごく似ているからね。僕は自分の顧客を構造として捉えて、見て、美しいファッションの作品を作り上げることを手伝う役割を担っているのさ。

自分の情熱を仕事として捉え始めたのはいつ頃でしょう?

今やその域を超えているね。情熱なんてもんじゃない – 執念だ。それが毎朝僕を目覚めさせ、ベッドから出る理由になっているよ。

インスピレーション源は?

僕のインスピレーション源は女性達だね – 全ての女性、人種や体型は関係ない。女性であることって、それだけで一つのアートの形であって、僕はそこに興味がある。どこにいたって女性を見てるねえ。彼女達が歩く方法、話し方、丁寧に肩から髪を払うしぐさとかを見ているよ。

女性がいつもワードローブに持っておくべきアイテムとは?

美しいコート。すごく良いトレンチかドレスアップしてもカジュアルダウンしても使えるようなコートは常に持っておく価値があるだろう。

このインタビューの読者に何かアドバイスは?

自分自身になるんだ。何が自分を幸せにしてくれるのか、あるいは美しいと感じさせてくれるのかをしっかり把握すること。それが何だろうと、それを身に着けて大切にするといい。

これまでで一番大きかった夢や最大の成果とは?

僕のキャリアが最大の成果、そして自分の全ての夢を実現したって気づいたのはわりと最近さ。だから今現在で一番大きな夢はより大きな夢を見て、新しいゴールを定めること。あと、仕事以外の生活を持つってことかな。

ハリウッド・リポーター誌から最も影響力のあるスタイリストの一人としても選出されたように、多くの著名人と仕事をなさっていますね。誰か一人だけ名前を挙げるとしたらどなたでしょう?

自分が手がけた中で最も記憶に残っている中の一つは、去年ビルボードアワードでStephane Rolland(ステファン ローラン)の大きな袖が特徴的な白いドレスを纏ったセリーヌ ディオン。全てがまさに完璧で、本当に自分が手がけたのかと半信半疑になるくらいだったね。今日でもあの画像を見ると、手を止めて見入ってしまう。シカゴ出身の小さな男の子にとって、あの瞬間に立ち会えたのは今でも圧倒されてしまいそうになるエピソードさ。

セリーヌ ディオンがそれほどに強大なファッションアイコンである理由とは?

セリーヌは楽しい人で、恐れを知らない、それが僕達の関係において一番大事な部分。ファッションのこととなると、何者だろうと彼女を止められはしないんだ。彼女は新しいことや興味を持ったもの、新人デザイナーだって試してみたいっていうタイプ、でも一方ではクチュールドレスだって着こなす。ノーを言わない人に出会えたものなら、君たちも世界中のあらゆる楽しみを享受できるさ。

Text: LVR Editors
Photographer & Video: Raffaele Grosso
このインタビューは編集/要約されたものです。
Special thanks to Law Roach.

IP-0A0052A2 - 2024-04-28T01:16:41.7750078+02:00